修士課程:CNSCertified Nurse Specialist:専門看護師)コース2年生の猿田恵理さんにお話をお聞きしました。

 入学してあっという間の1年でした。1年次では講義や演習を中心に学び、1年次~2年次には6週間のCNS実習を通して知識や技術がつながっていくことを少しずつ実感しています。 
 今回は、CNS実習での体験を振り返りました。

1.診断・治療実習
 2023821日~91日(2週間)は、「精神科における診断と治療」への理解を深める実習でした。実習では、患者さんを1名受け持ちその患者さんが受けている診断や治療を理解するとともに、外来診療への同席や薬物療法での看護師の役割等理解を深めることができました。また、多職種連携会議への出席で医師、看護師、PSW(精神保健福祉士)、作業療法士、心理士等のチームによるそれぞれの専門職としての立場からの意見により一人ひとりの患者さんへの支援の方向性の調整など高度な医療チームの実践を体験することができました。

2.役割実習
 2024年219日~31日(2週間)は、東京の精神科病院で「精神科医療におけるCNSの役割」を体験する実習でした。実習施設では、3名のCNSが勤務されておられ、精神科外来の勤務をされているCNSさんが、多職種や他機関との連携の仕方がとても柔軟でありながらも戦略的にされていたことから、これから自分も身につけるべきことだと思いました。別の精神看護CNSからは「自分の見立てだけが正しいわけではなく、現場の人はその患者さんへの思いや背景があって看護を展開されているため、情報量は圧倒的に多いですね。」と助言をいただき、現場の人たちに配慮をしながら、柔軟に見立てを変え、お互いの役割を意識しながら活動されていることを学び、私にはその視点が不足していることが課題だと気づきました。

3.サブスペシャリティ実習:サブスペシャリティsub-specialtyとは、下位専門分野のことであり、精神看護CNSの場合、「精神看護」「リエゾン看護」のどちらかの領域を選択し、実習では直接ケアを実施します。
 5月13日~31日(内2週間)は、私の場合、精神科訪問看護の実習として2名の利用者さんを受け持ち訪問しました。受け持ちのAさんは、入院・退院を繰り返しながらも地域定着を支援している方とBさんは物質依存の方、それぞれ地域で支えるケアや看護援助を行うことができました。実習期間中は、他の利用者さんの訪問看護にも同行し、訪問看護師の利用者さんとの関り方を見学させていただき、自分の不足している福祉の視点や思考の傾向を客観的に振り返ることができました。

 これまでの実習では、お忙しい中ご指導をいただき、大変ありがとうございました。
 今後、617日から4週間の直接ケア実習を控えています。最後の実習になるので、学んだことを活かして一生懸命、受持ち患者さんと向き合っていきたいと思います。

【写真:院生室にて猿田さん】

関連リンク