第1回「日本、そして岡山と朝鮮半島」

第 1 回は、9月1日(日)に『日本、そして岡山と朝鮮半島』と題し、総合人間学部言語文化学科の久留島哲講師による講義が行われました。
講義の中で久留島講師は、「朝鮮」の歴史を学ぶときには「朝鮮」という一国だけの視野ではなく、中国(明や清)、東アジアなどの関係なども含めることが大切であること、朝鮮も昔は漢字を使っており、ハングルは民のために生み出された文字だったこと、牛窓と朝鮮通信使とのつながりなどについてを、画像とともに説明しました。
講座を受講された方からは、「「一国史」から「関係史」という広い視野で韓国-日本-中国-アジア-西洋 歴史を考察する(比較する)必要を理解できました。」などの感想がありました。
台風の影響で開催も危ぶまれましたが、残暑厳しいなか、大変多くの方々にお越しいただきました。誠にありがとうございました。

第2回「台湾故宮博物院と日台の芸術文化交流」

第2回は、9月7日(土)に「台湾故宮博物院と日台の芸術文化交流」と題し、総合人間学部 言語文化学科の谷一尚教授による講義が行われました。
谷一教授は、歴史を踏まえた芸術交流についての話を中心に、清朝の「ラストエンペラー」溥儀氏が故宮文物を数多く持ち出し、その一部が日本に収蔵されていることや、台湾故宮の展示物「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」などについて話しました。中でも、皇帝に嫁いだ妃の持参物である宝玉「翠玉白菜」は、白菜が清白を意味し嫁ぐ娘の純潔の象徴で、表現された蝗(いなご)は多産の象徴であるという話など、数多くの文物・絵画・書籍などのスライドとともに台湾、中国と日本との文化面での関わりを紹介しました。
山陽学園大学・山陽学園短期大学では、本学の「知」を還元することで地域社会の文化水準の向上に貢献することを目的に、毎年度、「公開講座」を開催しております。
今回も幅広い年代の多くの方々に受講いただき心より感謝申し上げます。
今後も知識を深めていただけるような講座を提供して参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。